はじめてスキーを滑るとき、何から始めてよいかなかなか分からないものです。上手な友人に教えてもらうのもよいですが、スキーを始める際に知っておきたいポイントや、自分1人で滑るときにも意識して練習するポイントを知っておくと上達が早いものです。
この動画はStomp it Tutorialsが提供している初めてスキーを履く際に覚えておきたい10のポイントを日本語で紹介したものです。
1、まずはコースマップを見て計画を立てる事
スキー場に行ったらまずはコースマップを手に入れましょう。これはとても重要です。コースのどこを滑って練習するのかを決めるからです。日本のスキー場ではグリーンのラインが初心者コースで緩やかなスロープが多く、レッドラインは中級レベルのスロープ。黒いラインは急斜面やコブなどがある場所です。
2、スキーの道具の使い方を知る
★ブーツ
ブーツはとても大事なギアです。ブーツを履くときは、まずシェルの下の方を持ちしっかりと両サイドに開いて足を入れます。その後ブーツのベロの部分を引っ張りながら足を入れていきます。足が入ったらかかとを地面に打ち付けてかかとがしっかりホールドされるようにします。次にバックルは4つあるうちの上から2個目のバックルから締め、次に上のバックルをしめてホールドされるように調整していきます。最後に足の甲の部分のバックルを締め、全体的に緩んでいるバックルがないかを確認します。
★スキー板を運ぶとき
スキー板はビンディングの滑り止めをひっかけるようにして重ねます。スキーの裏側を合わせて片方のスキー板を上に持ち上げて板のソールをくっつけて下にスライドさせるとビンディングから出ているアームがクロスしてホールドされます。板を運ぶときにはビンディングに手をかけて板を立てにして運びます。反対側の手でストックも立てて持ちます。板を担ぐと周りの人にあたる可能性がありますのでやめましょう。
★スキー板に乗るとき、降りるとき
スキーの板に乗るときには、まずブーツの裏についている雪をしっかり落としましょう。ストックでたたいて雪を落とすのもよいですが、後方のビンディングにブーツの裏を擦り付けて雪を落とすのも効果的です。雪が取れたらブーツのつま先をビンディングにまっすぐ刺して、かかとをまっすぐ下ろします。板を外す時はストックでビンディングの後方をストックでまっすぐ押しながらかかとを持ち上げます。もっと簡単な方法として、両ストックをしっかりとついてバランスをとって反対側の板の裏で踏みつけてもよいでしょう。
3、押し滑りとスケーティング
リフトなどに移動する場合、平らな地面を進む時にはストックを両方同時に前方について腕の力で板をすべらせます。まずはストックの持ち方ですが、ストックのストラップにしたから手を入れて上からストラップを抑えるように握ります。
両手を前の方にしっかりついて押し出します。ただこの方法はあまりパワフルではなくもっと早く移動するにはスケーティングがベストです。スケーティングでは、両手で雪をかいたあとに片足を後方に突き出すような感じで反対の板を滑らせます。
4、チェアリフトとTバー・Jバー・ボタンリフト
チェアリフトに乗るときには乗車位置に行きストックを片手でまとめて持って反対側の手でリフトをしっかりもって乗り込みます。
ボタンリフトの場合は、板を滑らせて登っていきます。ストックを片手で持ち、リフト側の手で回ってきたバーのなるべく上を握って引っ張り、股の間に挟みます。日本ではあまり見かけないリフトです。TバーやJバーの場合は腰にひっかけて進んでいきます。
5、斜面での板の履き方と斜面の登り方
転んだり、滑っている最中に板が取れてしまったりした場合は傾斜がある中で板を履かなければなりません。この場合、必ず斜面に対して90°になるように板を並べ、斜面の下側の板から履くようにします。この時ブーツの底の雪を落とすのも忘れないようにしましょう。
板が履けたら体重をやや山側に倒して膝を曲げて雪にスキーのエッジが食い込んでいるのを確認して横に歩いていきます。歩く際にしっかりエッジを雪に食い込ませます。
6、転んだあとの立ち上がり方
最初のうちは転ぶのは当たり前です。むしろ転ばずに滑っていると上達が遅くなります。転んでしまった場合のリカバリーの方法もしっかり覚えておきましょう。もし、頭が斜面の下を向いていて足が斜面の上にある場合は必ず足を斜面の下側になるように体を回転させます。スキーの板もしっかり平行になるようにしましょう。足が斜面の下を向いたら地面にしっかり手を付けて立ち上がります。もし手で立ち上がりずらかったらストックを日本まとめて持ち、地面に押し当てて立ち上がります。
7、ブレーキと最初のターンと中級のターン
スキー板の先頭をつぼめ、板の後方を開くようにすることで雪を両サイドに押し出す感じでスキーのスピードが落ち、さらに板の後方を広げると止まります。
次にターンを練習します。下の図のように右に曲がりたい場合は左足に体重を傾けることで右に曲がっていきます。左に曲がりたいときは右足に重心を移動します。手は前に出すような感じで出しておくと体の位置が後ろに行きにくくなります。重心が後ろに行くとスピードが出たときにコントロールできなくなります。
スピードを落としたり止まりたいときには、片方の足に重心をかけ続け、斜面を登るような方向まで踏み続けるとやがてスキーが止まります。
このハの字型の滑り方の事をボーゲンなどと呼びますが、この滑りに慣れてきたら、ターンの時だけボーゲンにして、斜面に対して斜めに滑っているときは板をそろえていきます。これはシュテムターンと呼ばれています。ポイントは、ターンの終わりぐらいの時に内側の足の膝を少し外向きに回してみると板がそろってきます。
この滑り方は何度も滑って身に着けていくものです。
8、サイドスライド
サイドスライドは、エッジをかけたり外したりしてスロープを横滑りしていく技術です。サイドスライドの際に体重を後ろにかけるとサイドスライドしながら前に進んでいきます。体重を前方にかけるとサイドスライドしながら後方に進んでいきます。これができるようになるとボーゲンからの脱出も早くなることでしょう。
9、パラレルターン
7のシュテムターン、8のサイドスライドがしっかりできたらいよいよパラレルです。板をそろえて滑るパラレルターンは中級者への入り口です。パラレルターンで重要なのは上下運動です。まずは、板をそろえて膝をしっかり曲げた状態で滑り始めます。ターンに入るところでまっすぐ立ち上がりターンに入ると同時にゆっくりと膝を曲げて板の後方を外側に出していくような感覚でターンします。
練習はなるべく緩やかな斜面で、さらにフラットで広い場所を選びましょう。
10、スキーの上でジャンプ
最後は、ジャンプです。なにもジャンプ台の上で飛ぶのではなく、普通のスロープを滑っている際にジャンプしてみましょう。しっかり膝を曲げておしりを落として素早く足を延ばして地面を切り上げます。
このビデオでは、初めてのスキーの際にどのように滑りをスタートさせていくかを紹介しています。まずは斜面をスピードコントロールしてボーゲンで滑れるようになりましょう。その後8~10をみっちり練習して、ステップアップしていきましょう。
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